ニューズレターNo.21 マンスフィールド財団 Vanessa F Cooksey氏との会談報告

2016年9月26日(月)に、マンスフィールド財団を通して日本の高齢者虐待に関してWells Fargo Advisorsの投資法会社の社会問題担当者から会見の申し入れがあり、学会の理事長で弁護士でもある池田先生と滝沢弁護士が日弁連会館5階東京弁護士会館会議室にて会談を行いました。その会談内容をご報告します。

ニューズレターNo.20 第13回日本高齢者虐待防止学会横浜大会企画委員会から

平成18年に高齢者虐待防止法が施行されて11年目を迎えました。施行時には3年後に改正が検討されるはずでしたが、1回も改正されることなく今に至っています。改正されていない理由として1つは、高齢者虐待に関しては、介護保険法などの他の法律を援用することで、ある程度対処可能という考え方があるのかもしれません。 2つ目に、被虐待高齢者に対しては、まっさらな被虐待児とは異なるイメージを重ねやすいという可能性もありそうです。特に養護者による高齢者虐待の場合、それまでの家族関係の歴史があっての結果、という見方がされやすいのかもしれません。結果、子どもの虐待のように「正義のために1枚岩になって動く」という姿勢になりづらいということでしょうか。 最後に、高齢社会の到来によりもっともっと高齢者のことを知らなければならないのですが、それが追いつかないこともあるかもしれません。加齢を経て人は、人や事象の世界を拡大・増大するよりむしろ自分の世界を以前よりも縮小していきます。つまり社会参加の程度を減らすことになります(環境からの離脱)。 それは自然な現象でもありますが、一方で、高齢者が確実に脆弱性を持ち合わせていく […]